お子さんたちの命をお預かりすることに対する保育士の自覚とは
37.5度以上の体温上昇を目安に、保育所保育指針では 「感染症の疑いのある病気の子どもを発見したときは、嘱託医に相談して指示を受けるとともに、保護者との連絡を密にし、必要な処置を」することが望ましいとされています。
この保護者との連絡を密にし、必要な処置をするとは何か?

保育園で保育士が子どもに薬を飲ませていいものか、飲ませないほうがいいのかも、薬事法に関連して保育園によって対応が別れるような現状で、医師法で禁止されている『医行為』にあたりそうなことを行なっていいのかどうか不安がぬぐえない!と、保育園関係者の間では意見が割れています。
それについては、次のような政府広報室の見解が答えのひとつになります。
高齢者に対する介護・介助職は、その対応しだいで高齢者の生命の危険と直結することから、保育と比べてももっと医行為との区別が現場で明確にされています。
それであっても同じ人と人とが日常的に接しあう仕事であって、子どもや高齢者といった相手に対して生活を支援し、同じ命の重みというものを脊負うという意識のもとにおいて、参考にするべき見解とすることに間違いはないと思われます。
(出典:内閣府大臣官房政府広報室「国政モニター会議」)
医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある「医行為」については、患者の生命・身体に及ぼす危険性にかんがみて、医師、看護師等医療関係資格を有する者が行うべきものと考えており、医療関係資格を有さないホームヘルパー等が業として行うことは認められておりません(「業として行う」とは、「反復継続の意思をもって行う」ことであると解しております。)。
ただし、要介護者の状態に急変が生じた場合で医師、看護師等による速やかな対応が困難であるとき等において、医療関係資格を有さないホームヘルパー等が緊急やむを得ない措置として「医行為」を行うことは、それが業として行われるものでない限り、医師法第17条(医師でない者の医業の禁止)に違反するものではありません。
ある行為が「医行為」に該当するか否かについては、個々の事例に即して、当該行為が患者の生命・身体に及ぼす危険性を勘案して判断する必要があると考えており、御指摘の1から6までの行為についても、個別具体的な行為の内容に即して判断する必要があると考えております。
私たち保育にたずさわる人間は、日ごろと比べて体温が異常に変化している保育園児を観察する場面において、熱が 「高ければ高いほど子どもの病状が危険であるという思い込み」を捨てて、子どもたちの体調をしっかりと見届けることも忘れてはなりません。
熱が出ていなくても、出たときと同様に保護者のみなさんのお迎えを必要としたり、医療機関に子どもを搬送することが必要なときがあります。
そういったことも保護者の方々に理解していただけるように、お子さんたちの命をお預かりするという意識をもって保育するとはどういったことなのか、ぜひ一度考えてみてください。

