東日本大震災の被災地に派遣される保育士の皆さんへのエールに代えて

 被災地にいる子どもたちの心のケアを目的に保育士(または児童心理司など)が派遣されることが決定し、すでに200名を超える有資格者が各自治体を通じての求めに応じている模様です。

あらゆるモノが壊れてしまった被災地で、ひたすらに子どもに寄り添ってあげること、さらに子どもたちの成長に不可欠な、子どもの世界や子どもの社会を、築いてあげることは、とても重要な役割だと思います。

保育士ら被災児童の元へ=心の傷ケア、各地から200人超―厚労省
時事通信 3月19日(土)5時1分配信
 東日本大震災で両親を失った震災孤児らの心のケアに向け、厚生労働省が現地に派遣する保育士らを全国で募ったところ、18日までに212人が応じる意向を示したことが19日、分かった。同省によると、保育士111人のほか、児童相談所に勤務する児童心理司らが名乗り出たという。
 被災地では、震災孤児や、保護者と離れ離れとなり避難所などで孤独な状態に置かれている子供の存在が指摘されている。保育士らには子供が負った心の傷のケアや生活支援に当たってもらう。厚労省などは週明けに職員を現地に送り、保育士らの受け入れ態勢を整える方針。

 これこそ保育士の役目と勇んで派遣に応じる関係者の方も多いでしょうし、今回、派遣される方たち以外にも、たくさんの保育士や幼稚園教諭にいたるまで、今すぐにでも子どもたちを支えてあげたい、子どもたちのために飛んでいきたいと思っていらっしゃることでしょう。

ぜひ、少しでも多くの子どもの心の声を汲みとってあげていただきたいと願いますが、

保育士が派遣される意味を考えたとき、子どもの心のケアに加えて、特に子どもたちに対する衛生管理に注意を払うことも、あらためてお願いしたいと思います。

被災地医療、新たな局面 感染症防止が課題
2011.3.21 08:45
 東日本大震災の被災地での医療活動は、重傷者の救命を中心とした緊急対応から、避難住民の長期的なケアに向け新たな局面に移りつつある。(中略)
今後は避難所での感染症防止などが課題となる。
http://sankei.jp.msn.com/ MSN産経ニュース

保育士が派遣される前に、「厚労省などは週明けに職員を現地に送り、保育士らの受け入れ態勢を整える」とのことですが、いつでも風呂に入れるなどといった、被災地で普段ほど身奇麗にできるわけではありませんし、

被災者にとっては感染防止について今すぐ優先度を高くできる状況でもありませんから、そこにこそ、派遣される保育士ならではの、被災地で役立つ保育の専門性を問うような活動が必ずあると考えています。

 こんなときだからこそ、爪切りのひとつでもポケットに入れて、子どもたちの爪を切ってあげることもいいでしょう。そして、十分な水を使って手洗いや、うがいなどをさせてあげることができなかったとしても、

子どものケアに活動目的を限定して被災地に入れるといった、今回の保育士の特権(※)まで考慮したときには、たとえば消毒アルコールなどといった、限られた資源を保育士の間で持ちこんで有効に活動することもできるかもしれません。

そのあたりも事前準備のひとつとして、確認できることは確認した上で、ひとりひとり出発前から行動していただきたいと願っています。

※ 被災地にいってみないと、どのような活動になってくるか分からないこともいっぱいだと思います。生活支援の名のもとに、当然、子どもとだけ接していられるわけではない部分も、たくさんあることでしょう。

それらを踏まえて、何でもするつもりで現地におもむく気持ちも必要でしょうし、

反対に、子どもたちのために保育士が来るのだと、受け入れ側にとっても、支援の活動目的をはっきり共有できる数少ないケースだと思います。正直、災害時の生活や、ましてや被災支援に不慣れな保育士が、子どものケアのために、あえて現時点で被災地におもむくなど、とても特別なことであることは間違いありません。

 派遣された医療従事者は、被災地の壊れた医療体制を立て直すことに精一杯でしょうし、健康管理などのために派遣される保健師も高齢者ケアなどを中心にして、避難所全体の予防策に対して行動することが主な役割になって、

深い森の中で小さな木の一本一本を見て回れることは叶わない状況が想定されます。

だからこそ、目的が共有できていることを、いい意味で生かして、限りあるリソースを子どものために十分に使用しながら、子どもたちに対する保育活動の幅を十二分に広げていただきたいと思います。

子どもたちのためにと、まだまだ、様々な不安も残る被災地におもむく保育士の皆さんのお気持ちに敬意を表します。事故時の対応同様に、救援活動においては自分が救けられる側にならないように注意を払うことこそ最も必要なことですから、

子どもたちの心身のケアと同時に、ぜひ自分たちの身もしっかり守って、現地で体調を崩すことなく、思うままに活動できることを期待しています。がんばってください!



“東日本大震災の被災地に派遣される保育士の皆さんへのエールに代えて” への9件のフィードバック

  1. Noboru ENDOH より:

    子どもの心のケアという明確な活動目的を被災者と共有できる状況を生かして、事前準備も含め十分に被災地での保育活動の幅を広げてください / 東日本大震災の被災地に派遣される保育士の皆さんへのエールに代えて http://bit.ly/eTHKmq

  2. Hiroyuki_SATO より:

    RT @NurseryOnline: 子どもの心のケアという明確な活動目的を被災者と共有できる状況を生かして、事前準備も含め十分に被災地での保育活動の幅を広げてください / 東日本大震災の被災地に派遣される保育士の皆さんへのエールに代えて http://bit.ly/eTHKmq

  3. Ayumi Ishii より:

    東日本大震災の被災地に派遣される保育士の皆さんへのエールに代えて – http://goo.gl/E9mw0 via: @nurseryonline

  4. ウア より:

    RT @NurseryOnline: 子どもの心のケアという明確な活動目的を被災者と共有できる状況を生かして、事前準備も含め十分に被災地での保育活動の幅を広げてください / 東日本大震災の被災地に派遣される保育士の皆さんへのエールに代えて http://bit.ly/eTHKmq

  5. みるく より:

    RT @NurseryOnline: 子どもの心のケアという明確な活動目的を被災者と共有できる状況を生かして、事前準備も含め十分に被災地での保育活動の幅を広げてください / 東日本大震災の被災地に派遣される保育士の皆さんへのエールに代えて http://bit.ly/eTHKmq

  6. りぼん より:

    RT @NurseryOnline: 子どもの心のケアという明確な活動目的を被災者と共有できる状況を生かして、事前準備も含め十分に被災地での保育活動の幅を広げてください / 東日本大震災の被災地に派遣される保育士の皆さんへのエールに代えて http://bit.ly/eTHKmq

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