病児保育のニーズが高まっています。保育園の増加、保育ニーズの多様化に伴って安全性の確保も求められています。保育園児の命を守りたいと兎にも角にも救命講習を受講するのも大切ですが、どこで受講したかということも専門性が問われる今では大事なことです。
救命講習という人の命を救う手順を学べるならどこだって一緒、そんなふうに思って受講を考えると講習選びに失敗します。技術や道具について学ぶだけで終わるのと、道具の生かし方について学べるか、学べないかが実践力に大きく影響するからです。ここで紹介する5つの研修先は子どもの命を救う視点を間違いなく大きく広げることになるでしょう。
対応義務がある人向けの心肺蘇生を学ぶ
このところ、保育関係者の間でも消防以外の受講先として名前が聞かれるようになってきたのが、BLS-AED.net横浜です。ネット上での口コミオンリーで公募していらっしゃり、一般市民向けから医療者向けの教育プログラムまで講習内容が幅広くそろっています。

アメリカ心臓協会認定の講習をいち早くアメリカ本国から輸入して開催したり、応急処置の最先端の理論をわかりやすく発信し続ける姿勢に信頼を寄せて、リピートする受講者がたくさん居ます。仕事上の技能を高めるひとつとして応急処置を学びたい人におすすめの研修先です。
まさに「道具の生かし方について学べる」数少ない講習先
初心者から上級者までが段階的に手順を学べる安心感とともに、救急現場に、人形ではなくて生身の傷病者がいる当たり前の状況に対して、覚えた手当の知識をどのように生かすか、受講者自身で解決法を考えられるように導く講習展開が大きな特徴です。
「保育士や学校教職員、警備員など、いざというときには業務の一部として心肺蘇生を行なう必要がある人」に対する講習を明確に打ち出しているBLS-AED.net横浜で、保育業務に必要不可欠な救急法を学ぶ保育関係者が増えていることを嬉しく思います。
保育安全のかたちオリジナル・セミナーについて
子どもの不慮の事故の全てを無くせないまでも、子どもの命が失われかねない重大な事故を減らすことができます。しかし「安全管理」にいたっては、子どもの活動を規制するばかりで、ゆたかな保育が阻害されるのではないかという不安から、安全な保育環境づくりと、子どもがのびやかに過ごす活動とのバランスに悩む保育者は少なくありません。
たとえば子どもの運動あそびには、ケガをする可能性(リスク)がともないます。そのリスクとは、子どもの自主性を尊重したチャレンジ要素が大きいほど、比例して大きくなることがあります。しかしリスクとチャレンジとの両者のバランスをとることでリスク側を小さくして、保育のねらいに込めた教育効果を最大限に高めることができるようになります。
保育の仕事の安全管理義務に準じたセミナーです
保育安全のかたちオリジナル・セミナーのひとつの演習ワークでは、対策を導き出すフレームワークをつかったトレーニングによって、参加者同士で互いの考えを深め合いながら、リスクを発見して、保育者が危険性を評価できる目を養い、子どもたちが安心して、ゆたかに過ごせる保育環境をつくるための、リスクマネジメントの入り口に触れていただきます。
これまでの保育の事故の関連訴訟から保育関係者が学んで、これからの保育を見直すことによって、次の深刻な事故を防げる可能性が高まります。保育施設にとっての「注意義務」とは何かを、あらためてヒモ解きながら、子どもを守り、保育を継続していくために必要な備えと、求められる高度な知識について、初めて聞く方にも判りやすくご提供していきます。
子どもと接する専門家として救命技術を学ぶ
子どもの怪我や病気に対して状態の悪化を防ぎ、どのような処置をするか、これまではセンスや経験だけが重視されてきました。しかし人によって、できる、できないが分かれるセンスや経験だけに頼るのではなく、すぐに対応が必要か否かを客観的に判断して、適切なタイミングで動くポイントに重きを置いているのがチャイルドライフェス横浜です。

医療者向けから子育てする一般市民向けまで広く講習を行なっています。すべて小児医療の経験と医療者向けの研修に裏付けられた納得感の高い内容です。相手が子どもならではの、その急変時の評価の行ない方と触れ方について誰でも学ぶことができます。
チャイルドライフェス横浜が伝えるコミュニケーション
保育園児が怪我をしたら、いろいろ考えすぎて気負いが空回りしませんか。子どものことを第一に考えて保育をしているからこその保育者の気づきを大切にしながら、子どもの心もカラダも、やさしく手当てする方法を子どもの救命に特化した講習で伝えてもらえます。手当てをするのに必死で、子どもの心に寄り添うことを忘れがちな人におススメです。
普段から子どもと接している人でも応急手当てになると目の前の怪我しか見えなくなって、子どもの心に気を配るって意外にできません。子どもの成長発達や、子どもへの接し方などケアに役立つワンポイントを幅広く交えながら、子どもを救うには、手当ての技術だけじゃダメってことに、あらためて気づくことができることでしょう。
小児医療を知り、親御さんの気持ちを知る
最後は、日を替え場所をかえ、複数回にわたって講座を受講させていただいた『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会です。子どもの病気について知りたい、小児医療の現状について詳しく知りたいとき、小児科医から直接学べることほど心強いものはありません。
知ろう小児医療守ろう子ども達の会 は2020年4月末日をもって解散いたしました。
2007年の発足から皆様のご協力のもと、
「自治体の母子保健(母親学級・両親学級・乳児健診)事業の中で、
子どもの病気のかかり方について習えること」
を目指してきましたが、実現される見込みがたち、目標が達成されました。
誠にありがとうございます。代表 阿真より
『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会の講座を受けることで、保育士自身の学びのためということ以上に、子どもが育つ上で欠かせない小児医療に触れて、お母さんたちの不安を知り、社会に求められる保育の専門性を見つめるきっかけにしてほしいと思っています。
子育て社会と小児医療の現状に関われることとは
病児保育も環境が整いつつあります。子どもが病気になったら少しでも安静に過ごさせてあげるために、子どもの病状を理解し、保育園で、お家で回復に役立つように、子どもの病気の見極め方とケガや投薬などの対応について知って保育を高めたいですね。
しかし、それだけが目的では保育士にとって講座の意義は半減します。小児医療は常に子育てを取り囲む社会問題の最前線にあります。保育園の中だけの子どもだけじゃなく、ソーシャルワークの視点で子育て支援が課題の保育士にとって向き合うために役立つことでしょう。
病児保育資格を取得できるオンライン講座
都市部を中心に感染症が発症中の子どもを保育する病児保育のニーズは高まっています。大まかに病院に入院中の子どもを保育する「病棟保育」、感染症に罹患して学校や保育施設を休む子どもを保育する「病児保育」、回復期の子どもを保育する「病後児保育」に分けられます。その病児保育の有資格者を育成するのが一般財団法人日本病児保育協会です。
病児保育施設や、体調を崩した子を保護者の方が迎えにくるまでお預かりする保育所の職員、そして病児のお預かりも行なうベビーシッターなどを対象とした「認定病児保育スペシャリスト」資格の取得に向けたオンライン講座を、全国どこからでもインターネットにつなげば受講することができて、病児保育についての専門性を高めることができます。
37.5℃の「病児保育の壁」を破る担い手を増やす
保育施設では、37.5℃の発熱があると登園ができなかったり、保護者にお迎えを促す連絡がきます。集団保育がはじまったばかりの乳幼児は感染症に罹患しやすく休むことも多くなります。子どもが安静に過ごせる環境づくりを考えるとともに、共働き家庭の負担を減らすことのできる社会的な担い手を増やすことが、この講座の大きな目標となっています。
オンライン講座だけでなく、施設実習(実習先探しは相談にのってくれます)や口頭試問による認定試験など実践的な面があったり、遠藤も幾度も登壇しているオープンセミナーなどがなるのも人気の理由です。病児保育に関心のある方はチャレンジいてみたらいかがでしょうか。あなたと心肺蘇生の講義でお会いできることをたのしみにお待ちしております。
ご紹介した、5つの研修先は、全てを受けてほしい、何回でも受けてほしい、それぞれに意味深い特徴を持っています。幅が広いことを理解して、闇雲に消防の講習を受けて終わりではなくて、保育の専門家の自覚をもって、選んで行動してくださることを願っています。