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- 遠藤 登(保育士 / 防災士)
遠藤 登(保育士 / 防災士)
代表:遠藤/専門:保育の安全管理・衛生管理/保育事故の対策、感染拡大の予防、医療的ケア児ほか障害児の増加など医療との関わりが深まる一方の保育の社会課題の解決にむけて、保育園看護師の業務改革ほかリスク管理が巧みな保育運営をサポート
保育施設に勤める者同士、同じように子どもの最善の利益を求めて保育をしているはずなのに、どうにもギクシャクしてしまう。新規に設立された保育園や職員の入れ替わりの激しい施設では、そんな悩みが聴こえてきます。子どもたちのためにどうにかしたい、子どもを真ん中にした保育の実践に向けて、保育者間の合意形成が進む場をつくる知恵が求められています。 保育の事故対応も思い通りに運ばないので事前準備と場づくりが大事です。そこで今回は、誰もが冷静ではいられないものの、助け合う者同士、ひとつひとつの意見を受け止めながら数々のト ...
平成27年度の「子ども・子育て支援新制度」のスタートに伴って、保育施設が遵守すべき園活動における安全についての規定(平成26年内閣府令第39号)が定められました。これまで保育の安全性といえば、事故が起きたときの『直接的な加害性や過失性』によって判断されていましたが、今後は定められた安全基準を満たしているか否かで判断されていきます。 とはいえ利用者が保育施設を安心して利用できる、子どもが安心して遊びこむ保育環境をつくる、そのための安全な保育はマニュアルをつくるだけでは実現しません。『リスクマネジメント』を ...
熊本県南小国町の保育園でもちつき行事を通じて集団食中毒が発生したように、全国でノロウイルスの大流行が危ぶまれています。国立感染症研究所によると、過去10シーズンで最も流行した2012年のピーク時に迫る勢いだとのことです。中でも感染が報告された保育施設の数は、ほかの施設を圧倒しており、具体的な予防対策が求められています。 2016-2017年シーズンの施設別発生状況(出典:東京都健康安全研究センター) 感染予防には、手洗いとうがいが最も有効なことが知られています。集団保育を行なっている保育施設では一緒に生 ...
子どもたちを保育して、子どもの命にかかわる仕事である以上、保育者は常に過去の重大事故に学び、「うちの園でも起こるかもしれない」「うちの園ではどのような対策が取れるだろうか」と、自分たちの保育に当てはめて考え続けなければなりません。それは子どもたちのためであると同時に、自分の仕事や職場の仲間を守るためでもあります。 保育の事故の裁判例20選の判決解説とともに、事故(または裁判)に至った保育実践の問題点について遠藤が語った、弁護士との共著「選ばれる園になるための保育事故対応マニュアル」をもとにしたセミナーを ...
応急手当の基本はケガや病気が悪化することを遅らせたり、手当て開始当初の状態を留めることです。それに加えて、保育者には「保護者の不安を解消すること」が応急手当のゴール到達に求められます。子どものケガを最大化することを防ぐことも、保護者の不安が解消される報告をするためにも、応急手当を開始するはじめの段取りがとても大切です。 保育施設で子どもが倒れていたら、すぐにでも駆け寄って応急手当をしたいのが人情です。しかし、保育施設は保育時間の多くが集団保育です。乳幼児の特性を考えたら、まず傷害を負った子ども以外の子ど ...
「子どもの命を守らないといけない」、保育現場からはそんなメッセージが聴こえる反面、「安全管理は保育を乏しいものにする」とのマイナスイメージも。そこには、子どもの命を守ることも、ゆたかな保育をすることも、どちらも大事だけれど、具体的にどのように両立させていけばいいのかが判らないという、ジレンマに陥った苦しさも見えてきます。 解決するための安全管理の考え方に、あそびにおける「学びのリスク」と「子どもだけでは危険回避が不可能なハザード」があることはご存知でしょう。国交省の「都市公園における遊具の安全確保に関す ...
保育で、いつからか「ヒヤリハット運動」と呼ばれるものが広がり、ヒヤリハットを集めて事故防止に役立てようという盛り上がりを見せたものの、保育現場からは「ヒヤリハットが集まりません」、「集めたヒヤリハットの活用方法がわかりません」という声がなくなることがありません。その原因を解き明かしながら、対策の必要性までを考えていきます。 ヒヤリハットとは、幸い損害が発生せずに済んだニアミスのこと。子どもがケガをしそうになって、保育者が「ヒヤリ」としたり、「ハッと」肝を冷やして気づいた出来事を言い表したりしますが、目的 ...
保育のいまの声と必要な未来を伝えるサイト「スゴいい保育」の中の、「シンカする保育(「深化」と「進化」を続ける保育の今をさぐる)」の一番最初の記事として、安全と豊かな保育についてまとめた、『保育士は言わない【危ないから遊んじゃダメ!】という一言。安全と豊かな保育を両立する方法論とは。』を掲載していただきました。 【1/3回】保育士は言わない「危ないから遊んじゃダメ!」という一言。安全と豊かな保育を両立する方法論とは。安全ばかりを優先してもよい保育ではない(中略)保育者向けの、現場に必要なリスクマネジメント ...
保育施設で、子どもたちが安心して、元気にあそぶことができる、子どもの発達を保障する安全な保育環境づくりを応援していくためのガイドブック、「保育救命」が、7月1日(金)メイトのひろばブックス(月刊ひろば別冊)として出版されました。 【保育救命】~保育者のための安心安全ガイド~を、ひとりでも多くの保育関係者に手に取っていただき、保育現場で活用される本となるように、7月3日(日)、16日(土)に著者、遠藤本人による重要ポイントを解説するセミナーを開催いたします。 概要 進行・講師:「保育救命」著者 遠藤 登 ...
プール開きの季節が近づいてきました。プール開きは、どこの保育施設でも期待の大きなイベントです。それだけにプールあそびは、たのしいと同時に安全性も求められています。しかし、注意をしていても事故が起きることはあります。もし子どもがプール中に溺れても、深刻な事態にならないために、保育者が考えておきたい対応策を取り上げます。 まず、安全なプールあそびのために、引率・見守り役の保育者とは別に、「監視者」の人員追加が、つよく言われるようになりましたが、役割として、見守ることと何が違うのでしょうか。この見守る役割と、 ...
保育施設で、子どもたちが安心して、元気にあそぶことができる、子どもの発達を保障する安全な保育環境づくりを応援していくためのガイドブック、「保育救命」がメイトのひろばブックス(月刊ひろば別冊)から出版以来、7刷まで増刷して絶賛好評発売中です。 【読者の声】分かりやすく、読みやすかったです。期待以上の内容でした。満足してます。【評価:★★★★★】【読者の声】誤嚥やアナフィラキシーへの対応など緊張度の高い場面を想定して購入しましたが、そういった重大事故だけでなく、日常で起こりやすいケガなどへの対処も勉強になり ...