「保育園看護師」とは、一般に保育園に勤める看護師を指します。臨床経験をもつ看護師が、働く場を病棟から保育園に鞍替えしたといった単純な話ではなく、医療者としての専門性を土台としながらも医業から保育業へ転換するにあたっての知識のブラッシュアップが求められます。
病児保育や医療的ケア児の保育、感染症に対する標準予防策を必要とする保育の専門家として、保育園看護師に求められる役割と、専門性の生かし方について考えていくオンライン研修です。
期間 | 参加から1年間有効 |
内容 | オンデマンド(収録配信)講義 20時間の視聴および質疑応答ほか |
特典 | 対象講座の無料参加ほか個別の業務相談 |
料金 | 27,500円(税込)/おひとり |
保育園看護師(保育業専門看護職)キャリア入門講座の概要
あなたは『看護師』ですか?それとも『保育園看護師』でしょうか。
~ 保育園看護師のウェルビーイングを考える ~
保育園看護師とは、保育園における大切な専門職のひとつですが、ひとつの保育施設に複数人の看護(医療)職が配置されることはマレで、まだまだ社会的に確立された仕事とは言えません。保育園看護師になられた皆さんは、そもそも入職にいたるまでの背景が様々なことに加えて、看護師の養成課程では学ばなかった、病棟勤務とかけ離れた業務内容に入職してから戸惑うケースも多く、保育園看護師という専門職の役割をイチからとらえ直す必要があります。
保育に医療が求められる時代を見すえ、保育園看護師というキャリアを選んだ皆さんの「働き方や専門性」に光を当て、保育園に転職してみてイメージと違った、どのように働けばいいか、保育について、どこまで学んだらいいだろうかと悩むあなたに、保育園看護師を支える制度の理解をともに深め、求められる保健業務と、自ら取り組みたい業務のポイントを整理していただきます。
「ひとり職」と言われる保育園看護師同士の交流の場としてもご活用ください。
保育園看護師の基礎的なキャリアパスと期待される役割
キャリアパス | 期待される役割 | |
1)看護師個人と保育園との関係性 | 自らの所属や待遇を勤務先に保障してもらう | 医療職として子どもの健康管理および保健衛生の向上の期待 |
2)保育園看護師としてのキャリアパスの進め方 | 働き方の選択肢に重点をおいて保育園が求める役割にそったキャリアを積む | 臨床経験に基づく保健衛生の評価に加え、応急処置ほか調整技能の向上が望まれる |
3)保育園看護師のキャリアパスの未来像 | 保健衛生業務・クラス担任や園長職就任等の管理・教育を通じて臨床と接点をもつ | 教育係としての指導技能、保育事故の検証能力ほか組織マネジメントとリスク管理能力 |
保育園看護師(保育業専門看護職)キャリア入門の講義テーマ
- 保育施設に勤務して保健業務に悩む看護職の方
- 保育施設に入職を志す看護職の方
- 保育施設の管理職(園長/主任)・リーダー職の方
- 看護職と一緒に従事する保育関係者の方
- 保育行政に携わる方
- 保育の専門職たる看護業務を一緒に考えてくださる方
保育園看護師キャリア入門講座 E-learning 20時間の主な内容
- 1. 保育園看護師の役割りと、働き方を変える制度を解釈するポイント
- 2. 保育施設の保健の仕事に役立つ知識と保育士の連携を深めるポイント
- 2-2, 保健計画と安全計画のつくりかたと活用方法について
- 2-3, 医療行為と応急処置の区別と看護師を柱にした体制のつくり方
- 2-4, 保育所における感染症対策ガイドラインなどにもとづく感染症対策
- 2-5, 医療安全と保育の安全管理の共通点とヒヤリハットの検証方法
- 2-6, 個別的な配慮を必要とする子どもへの対応など
保育園看護師(保育業専門看護職)キャリア入門受講者の感想
保育園における看護師の役割や法律について知ることが出来て良かった。
保育園看護師として、保育園での衛生管理について具体的にもっと知りたかった(消毒方法や保育士へのアドバイスの仕方など再確認したかった)。
全体にとても内容の良い研修で満足できました。保育園での看護師の研修はないので、今後もいろいろなテーマで研修を開いて欲しい。
ありがとうございました。これからも期待しています。
法律的根拠に基づいだ説明でとてもわかりやすかったです。あらためて保育園看護師の専門性とは何か考えられるとても良い機会でした。
保育業種における看護職業務についての部分で、私の働いている千葉県佐倉市は、比較的看護職業務が確立されていることを感じました。保育士の仕事もサポートしますが、手薄ポイントのみを手助けするやり方で業務をしています。
参加された他の方の保育士主導の現場がほぼなのだと感じ、上席の考え方で看護職の動きかたが変わっていくのだと感じました。遠藤先生が看護職の確立をお話されていたことを伺い、まだまだ発展途上なのだと強く感じました。
丁寧でわかりやすかったので、このままでいいと思いました。
私達の仕事は働く場所によって各法律で守れているが、保育所についてはそれがない、というか曖昧、ということがわかり、なぜ宙ぶらりんだったのか理解できました。
だからこそ、切り開ける部分と、求められるままに動いては危険な部分をしっかり見極める必要性を感じました。
もし、補充していただけるなら、そこも声かけしていただけると自分の身を守るすべ(保険も含めて)を本気で考えるきっかけになるかと思いました。
公立、私立、経験値など、様々な層の方々と交流できて、情報交換やそれぞれが抱えている悩みを共有できたのがとてもよかったです。
やはり、1人職種としてと悩むポイントは皆さん同じで、気持ちを分かち合えたことが一番嬉しかったです。
自分でいうのは何ですが、看護師という職業柄、真面目な方が多く、いろいろ抱え込みがちだと思います。
保育所保育指針で「専門性を生かして~」とうたわれている割に、法的な部分では保育園看護師の立場は曖昧で、その狭間でもがいている看護師が多くいると思います。指針が変わった今こそ、保育園看護師という専門分野を確立してほしいです。
6月からの講座(視聴)開始にむけて参加予約する
期間 | 参加から1年間有効 |
内容 | オンデマンド(収録配信)講義 20時間の視聴および質疑応答ほか |
特典 | 対象講座の無料参加ほか個別の業務相談 |
料金 | 27,500円(税込)/おひとり |
※ | お支払い、オンデマンドの視聴方法は6月にお知らせします。 |
保育所保育指針の保育園看護師の仕事にかかわる代表的な記載
第2章 保育の内容
保育所保育指針
1 乳児保育に関わるねらい及び内容
⑶ 保育の実施に関わる配慮事項
ウ 乳児保育に関わる職員間の連携や嘱託医との連携を図り、第3章に示す事項を踏まえ、適切に対応すること。栄養士及び看護師等が配置されている場合は、その専門性を生かした対応を図ること。
第3章 健康及び安全
保育所保育指針
1 子どもの健康支援
⑴ 子どもの健康状態並びに発育及び発達状態の把握
イ 保護者からの情報とともに、登所時及び保育中を通じて子どもの状態を観察し、何らかの疾病が疑われる状態や傷害が認められた場合には、保護者に連絡するとともに、嘱託医と相談するなど適切な対応を図ること。看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。
⑶ 疾病等への対応
ア 保育中に体調不良や傷害が発生した場合には、その子どもの状態等に応じて、保護者に連絡するとともに、適宜、嘱託医や子どものかかりつけ医等と相談し、適切な処置を行うこと。看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。
イ 感染症やその他の疾病の発生予防に努め、その発生や疑いがある場合には、必要に応じて嘱託医、市町村、保健所等に連絡し、その指示に従うとともに、保護者や全職員に連絡し、予防等について協力を求めること。また、感染症に関する保育所の対応方法等について、あらかじめ関係機関の協力を得ておくこと。看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かし
た対応を図ること。
ウ アレルギー疾患を有する子どもの保育については、保護者と連携し、医師の診断及び指示に基づき、適切な対応を行うこと。また、食物アレルギーに関して、関係機関と連携して、当該保育所の体制構築など、安全な環境の整備を行うこと。看護師や栄養士等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。