保育事故の裁判事例 20選からゆたかな保育につながるヒントを探すセミナー 終了

2016年12月18日

 子どもたちを保育して、子どもの命にかかわる仕事である以上、保育者は常に過去の重大事故に学び、「うちの園でも起こるかもしれない」「うちの園ではどのような対策が取れるだろうか」と、自分たちの保育に当てはめて考え続けなければなりません。それは子どもたちのためであると同時に、自分の仕事や職場の仲間を守るためでもあります。

保育の事故の裁判例20選の判決解説とともに、事故(または裁判)に至った保育実践の問題点について遠藤が語った、弁護士との共著「選ばれる園になるための保育事故対応マニュアル」をもとにしたセミナーを、1月22日(日)、28日(土)10:00~13:20に東京渋谷で開催します。ご一緒に安全でゆたかな保育を実践するヒントを見つけませんか。

保育事故からゆたかな保育につながるヒントを探す

 日頃、保育事故の発生時の対応について研修を行なってきました。しかし「保育事故」に対する保育者のイメージがバラバラで、各施設で具体的な対策にむすびつかない状況があります。今回は、過去に裁判にいたった保育事故の影響の大きさなども考えながら、様々な視点から、参加者とともにゆたかな保育について深め合うことを願って企画しました。

今回、テキストとして使用する「選ばれる園になるための保育事故対応マニュアル」は、法的責任の基礎知識が学べるとともに、柴田洋平弁護士が厳選した保育事故の判決事例が、その判決にいたった理由と、判決とは別に保育的視点から再発防止につながるヒントについて、それぞれの専門性を生かして解説した、今回の講習目的にうってつけの書籍です。

選ばれる園になるための保育事故対応マニュアル著者

保育事故の裁判事例 20選 セミナーの概要

前半に保育のリスクマネジメントに関するワークを行ないます。テキスト「保育事故対応マニュアル」をもとに様々な保育事故の判決について理解を深めたあと、十分な休息後に保育的な視点から再発防止に向けた課題を参加者の皆さんと検討します。

たとえば、うつぶせ寝による死亡および後遺障害につながった3例。結果として「うつぶせ寝」だったことは一緒でありながら、そこに至る保育的な課題(事故の背景)の違いを見つけ、ゆたかな保育の実践に向けた対策について考えます。そのほか裁判になったことに戸惑うような事故が、実際に裁判に至った理由と再発防止策について話し合います。

概要
  • 進行・講師:遠藤 登(柴田弁護士の出演はありません)
  • 開催 1回あたり最大 20名(要参加申し込み)
  • 実際の保育事故の裁判事例20選を題材にしたセミナー。実際にどんな保育事故が裁判になったか保育関係者でも知っていますか?
  • 刑事罰に至った事故の問題点はなんでしょうか。なにより質の高い保育を目指したら、子どもたちに何ができたのか?皆さんと話し合いたいと思います
参加費
  • 4,000円(税込)
    セミナー用テキストとして、書籍「選ばれる園になるための保育事故対応マニュアル(2,600円 株式会社チャイルド社)」をおひとり様 1冊お渡しします。
開催日時
  • 12月11日(日)10:00~13:00ご参加 9名御礼:終了しました
  • 12月18日(日)10:00~13:20ご参加16名御礼:終了しました
  • 1月22日(日)10:00~13:20ご参加 7名御礼:終了しました
  • 1月28日(土)10:00~13:20ご参加 7名御礼:終了しました
受講対象保育士や保育園看護師、幼稚園教諭、家庭的事業者や学童保育スタッフなどの保育施設勤務者、保育に関わる医療従事者、ほか施設勤務希望の社会人および保育学生など。子どもの安全に関心のある方も歓迎いたします。
開催会場渋谷駅近くの「渋谷警察署前から徒歩5分程度」のセミナー室
※会場の詳細はお申込みいただいた方に個別にお知らせします。
渋谷駅の大規模工事によって、出口の位置関係が分かりにくく、会場までが迷いやすいという意見もいただいております。ご案内を丁寧に心がけます。お手数をおかけしますが、安全に注してお越しくださるようお願いいたします。
主催東京都世田谷区松原3丁目30−10
  株式会社保育安全のかたち
 担当 遠藤 登 宛
・電話:03-4405-4926
※今回のセミナーについて、株式会社チャイルド社と直接の関わりは
一切ありませんので、お問い合わせは必ず上記にお願いします。

実際にあった保育事故と裁判事例の一部紹介

 保育関連の訴訟は、子どもの命が失われた事故だけでなく、骨折などの後遺傷害についても過失性が争われます。また、どこでも身近な遊具の使用が原因だったり、お昼寝やプールあそびによる事故以外にも、様々なシチュエーションで起きたことが判ります。裁判に至った保育事故が、けっして他人ごとではないと感じていただけることでしょう。

  1. 遊具のひもによる窒息での死亡事故
  2. 園児同士の衝突で視力障害の後遺症を残した事故
  3. 耳への異物混入により鼓膜負傷で後遺症を残した事故
  4. 医療機関受診の遅れで後遺症を残した事故
  5. 散歩時の転倒で顔面を負傷した事故
  6. おにごっこでの転倒で額に傷の後遺症を残した事故
  7. 園外の用水路での溺水による死亡事故
  8. 転落した車の下敷きとなった死亡事故

これら保育事故に対して、保育者とは「事故の発生を予想すること」(予見可能性)ができながら、安全対策といった「結果を回避するための行為」(結果回避可能性)が不足して、事故に至った過失性が問われます。民事責任と刑事責任の違いを意識しながら、保育中に発生する事故の社会に対する影響の大きさを、あらためて考察していきましょう。

民事責任:罰ではなく賠償の問題です。加害者が被害者に対して、損害賠償等をしなければならないとする責任で、当事者(園側と被害児・保護者)の間で問題となります。
刑事責任:国家が違反者に対して罰を与えるものです。加害者の行為が、法律や条例等に定めた犯罪行為に該当するものとして、懲役刑や罰金刑等の処罰を受けるという責任で、国・行政と違反者の間で問われます。
出典:選ばれる園になるための保育事故対応マニュアル(株式会社チャイルド社)

キャンセルに関する注意と申し込み方法について

・開催日14日前のキャンセル(今回は2017年1月8日ふくむ):テキスト代および送料
・開催日の前々日、前日および当日のキャンセル:受講費の全額(100 %)

※参加するにあたって、メールのやりとり以外に、以下のFaceBookのイベント案内からお申込みもできます。「参加予定」ボタンを押したあとに、必ず個別にメッセージをお送りいただけるようにお願いします。(参加に必要なやりとりを全てメッセージで行ないます)

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

保育安全のかたち

代表:遠藤/専門:保育の安全管理・衛生管理/保育事故の対策、感染拡大の予防、医療的ケア児ほか障害児の増加など医療との関わりが深まる一方の保育の社会課題の解決にむけて、保育園看護師の業務改革ほかリスク管理が巧みな保育運営をサポート

-過去に実施したオリジナル講座
-, ,