保育施設に勤める者同士、同じように子どもの最善の利益を求めて保育をしているはずなのに、どうにもギクシャクしてしまう。新規に設立された保育園や職員の入れ替わりの激しい施設では、そんな悩みが聴こえてきます。子どもたちのためにどうにかしたい、子どもを真ん中にした保育の実践に向けて、保育者間の合意形成が進む場をつくる知恵が求められています。
保育の事故対応も思い通りに運ばないので事前準備と場づくりが大事です。そこで今回は、誰もが冷静ではいられないものの、助け合う者同士、ひとつひとつの意見を受け止めながら数々のトラブルを解決に導く必要に迫られるという、災害現場の「避難所」の疑似運営を通じて、この「場づくり」を体験します。あなたもグループワークに参加して、一緒に考えてみませんか。
避難所運営ゲーム「HUG」の参加者募集について
あらためまして、6月13日(火)の夕方6時から、横浜市の桜木町駅で避難所運営ゲーム「HUG」を開催します。お知らせとともに、グループワーク参加者を募集いたします。今回、災害救護の実績もあるNPO JAEAスタッフの方にファシリテーションをお願いしました。被災地ボランティアに興味のある人はもちろん、保育関係者も緊急事態の場づくりの参考にご参加ください。
NPO JAEA http://www.jaea.org/
東日本大震災が起きたとき、多くの保育関係者が子どもを守りながら不安な時間を過ごした記憶も忘れられませんが、けっして終わったわけではありません。今後も関東圏における広域自然災害が発生した場合を想定して、多くの避難生活者がでた場合に各区市町村で避難所の運営などの対策が求められています。日ごろの避難訓練を見なおすことも大切な役割りです。
避難所運営ゲーム「HUG」の概要と参加者が体験できること
避難所運営ゲーム「HUG(ハグ)」とは、静岡県庁が考案したグループワークです。『災害時要援護者への配慮をしながら部屋割りを考え、また炊き出し場や仮設トイレの配置などの生活空間の確保、視察や取材対応といった出来事に対して、思いのままに意見を出しあったり、話し合ったりしながらゲーム感覚で避難所の運営』を学べると好評で、各地で開催されています。
参加者は、年齢や性別、国籍が違う避難者が押し寄せる避難所の運営を担います。それぞれが抱える事情が書かれたカードを、避難所となった体育館や教室に見立てた平面図に適切に配置しながら、様々なハプニングにどう対応していくかを話し合って答えを導きます。次々と訪れる出来事を短時間で解決できるかどうか、あなたの発想とコミュニケーション力が問われます。
避難所運営ゲーム「HUG」の参加に期待するところ
避難所の疑似体験とはいっても目の前にあるのは紙とペンと参加者だけで、そのルールもシンプルです。とても自由度が高く、ただ単にカードに書いてある情報を整理するだけで進めていくと何も残らないかもしれません。どれだけ参加者がワークに没入し、カードの情報を基にした避難者のストーリーをつむいでもらえるかで全く異なるゲーム展開になることでしょう。
参加者がイメージを広げて出した問題解決のためのアイデアを、グループの中で育てて形にするには適切な議論が必要です。お互いがともに避難者の味方として、一緒にアイデアを実現するという認識も重要です。『良いアイデアを実現して、避難者の利益となる答えを導き出す』という目的をもって、参加者間のコミュニケーションを深めてくださることを願っています。
避難所運営ゲーム「HUG」の実施要項について
(日 時)平成29年6月13日(火)午後6時~午後9時
※ご都合による早退等は自由とさせていただきます。
(会 場)横浜市市民活動支援センター 4階・会議室
〒231-0062 神奈川県横浜市中区桜木町1丁目1−56
https://opencity.jp/yokohama/
(主 催)保育応急救護協会
(日 程)時間配分は予告なく変更することがあります。
18:00~開会・避難所運営ゲーム「HUG」についてのガイダンス
1グループ・5~6名に分かれて実施
19:50~休憩
20:00~グループワークの振り返り
21:00~終了
(対 象)
防災ボランティアグループの関係者、被災地ボランティアに関心のある方ほか、保育関係者など賛同いただける方でしたらどなたでもご参加いただけます。
(定 員)20名(先着順)
(参加費)500円(機材費、飲み物、お菓子等の準備代としてご協力ください)
※当日、箱の中に入れていただく形でお支払いいただきます。
(持ち物)筆記用具ほか、リラックスできる動きやすい服装でお越しください。
(申込方法・締切)平成29年6月12日(月)までに以下のメールフォームからお申込みください。
※ちらしを近日、公開予定です。よろしければお気軽に知人、ご友人もお誘いください。